葬儀の知恵袋(コラム)
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2023年7月25日(火)
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お仏壇の必要性と準備方法【5つの手順とお仏壇店選びのポイント7つ】
お仏壇の必要性に戸惑う方もいれば、その準備方法が分からないという方もいます。
お仏壇は以下のような理由でその必要性を考えるようにしましょう。
①ご本尊への礼拝とご先祖様や故人の供養
②悲しみを癒す心のよりどころ
③ご先祖様や故人への感謝の気持ちと家系の絆を子や孫へ繋ぐため
今回は、準備方法もご紹介します。
お仏壇が必要とされる理由3つ
前述したように、どうしてお仏壇が必要とされているか、分らないという方も多いと思います。ここではお仏壇が必要とされる3つの理由を、優先度が高い順にご紹介いたします。
①ご本尊への礼拝とご先祖様や故人を供養するため
②悲しみを癒す心のよりどころになるため
③ご先祖様や故人への感謝の気持ちと家系の絆を子や孫へ繋ぐため
① ご本尊への礼拝とご先祖様や故人を供養するため
信仰心がない場合でも、多くのご家庭ではお葬式によって故人の冥福を祈り、お墓で手を合わせて供養を行うことが一般的ですが、それはお仏壇においても同様です。
お正月はお寺や神社へ初詣をしたり、人生の節目にはお祈りやお祓いをしたりと、宗教は古くからの風習として地域や家系に根付いているためといえるでしょう。
仏教において仏壇は、宗派に合わせたご本尊(仏像・掛軸)を祀るための場所ですが、故人の魂が入ったお位牌を安置し、ご先祖様や故人に祈りを捧げるための場としての役割もあります。
また、神道のお位牌は霊璽(れいじ)と呼ばれ、神徒壇(祖霊舎)へと祀り、守護神としてご家庭を守ってもらえるように祈祷を行います。
② 悲しみを癒す心のよりどころになるため
お仏壇は、毎日手を合わせて語りかけたり、故人の好きな食べ物をお供えしたりする場所。故人との繋がりを感じられる大切な存在です。
お葬式の緊張感から解き放たれてしばらくすると、大切な人を失った悲しみが込み上げ、行き場のない想いに苦しまれる方も少なくありません。
このような辛い気持ちを和らげるには、グリーフケアと呼ばれる心のケアが必要になることがあり、お仏壇にはグリーフケアの効果があると言われています。
なお、グリーフケアに関しては、「【グリーフケア】とは?〜葬儀後の悲しみ~」の記事で詳しくご紹介していますので、不安な方はどうぞ参考になさってください。
③ ご先祖様や故人への感謝の気持ちと家系の絆を子や孫へ繋ぐため
お仏壇への毎日のおつとめは、子供たちにとって命の大切さを学ぶきっかけになるとともに、自らの存在意義を省みて、ご先祖や故人へ感謝する豊かな心を育みます。
「お仏壇やお位牌を継承するのは、子供や孫の負担になるのでは?」と、心配される方もいらっしゃるでしょう。
しかしお仏壇は、置き場所を選ばないコンパクトなものもあれば、インテリア性の高い素敵なデザインのものもあります。
お位牌も、数名分の戒名を一つにまとめられる「繰り出し位牌」を用いることで、スペースを取らずに安置することができます。過去帳へ先祖代々の歴史を記載しておけば『家系図』の役割を果たすことも可能です。
お仏壇を準備するかどうかは悔いのないよう、最善の選択をしていただければと思います。
お仏壇はお位牌と一緒に購入準備するのがベスト
お仏壇を新たに購入する際は、四十九日法要に間に合うよう、お位牌と一緒に選んでご用意することがおすすめです。
四十九日法要では、葬儀で用いた白木位牌から末永く利用する本位牌(浄土真宗は過去帳)へと交換する必要があります。
お位牌は同じ形状でも、サイズや材質がさまざまあるため、お仏壇や仏具と一緒に揃えて、違和感のないコーディネートを行うことが最良です。
なお、お位牌は文字彫刻に2週間程度の納期を要します。四十九日法要にきちんと間に合うよう、2週間前にはお仏壇やお位牌を注文するようにしましょう。
また、新調したお仏壇や本位牌は、魂入れとして開眼供養(かいげんくよう)が必要です。四十九日法要の際に併せて行ってもらうよう事前に僧侶へ依頼してください。
お仏壇の準備方法【5つの手順】
お仏壇選びは、次の5つの手順で決定すると後々まで後悔せずに失敗がありません。
① 置き場所を検討する
② 置き場所を採寸する
③ デザイン・材質・品質・原産国から選ぶ
④ お仏壇店で実際のお仏壇へ仏具やお位牌を配置して全体像を確認する
⑤ お仏壇・仏具・お位牌の見積取得をする
① 置き場所を検討する
お仏壇を置く場所は、特に決まりがありません。リビングや和室・洋室など、ご自宅の中で毎日のご供養に最適な部屋を選んでください。
方角にも特に決まりはありませんが、南向きや東向きが良いなど諸説あるため、気になる方は、お付き合いのあるお寺へ確認すると安心です。
ただし、直射日光やエアコンの風が直接当たる場所、湿気の多い場所は不向きです。また、神棚とは向かい合わせや上下に並ばないように注意しましょう。
お線香やロウソクといった火気への注意は不可欠なため、窓際のカーテンの側など、燃えやすい物がある場所は避けてください。
② 置き場所を採寸する
お仏壇の置き場所が決まったら、幅・奥行き・高さの3辺の寸法を測ります。
この際、ご注意いただきたいのは、お仏壇の多くは前面に扉があることと、椅子を使用する場合には袈裟を着用した僧侶が悠々と座れるスペースが必要なことです。
採寸の際は、扉を左右へ開いたお仏壇を納めることや、ゆったりと座れるようなゆとりを確保することを意識してください。
③ デザイン・材質・品質・原産国から選ぶ
お仏壇選びでは、インターネットの画像やカタログ・チラシなどとイメージの相違がないよう、必ずお仏壇店にて実際の現物を確認しましょう。
種類 |
説明 |
金仏壇 塗仏壇 |
漆塗・金箔・蒔絵など伝統的工芸の技術が施されたお仏壇 |
唐木仏壇 |
黒檀・紫檀・欅など良質な銘木を活かした伝統的な形のお仏壇 |
モダン仏壇 (家具調仏壇) |
インテリア志向で選べるデザイン性のあるお仏壇 |
お仏壇には種類があり、大きさも床へ置く「標準型」、仏間の納戸の上に置く「地袋上置型」、タンスやテレビボードなどの上に置く「上置型」などがあります。
また、ぜひ注目いただきたいのが、「材質」「品質」「原産国」の3つで、末永く安心して使うためのお仏壇ではこれらの要素がたいへん重要です。
そのため、お仏壇選びで不明点があれば、店員に質問をして詳しく説明してもらいましょう。
たとえば品質なら、お仏壇全体に天然木の無垢材を使用した高価な商品もあれば、木目調のプリントが施された材質のお求めやすい商品もあります。
素人目には分かりにくい構造のため、お仏壇店では店員に細部までしっかりと説明をしてもらい、納得のできる品質と価格の商品をお求めください。
④ お仏壇店で実際のお仏壇へ仏具やお位牌を配置して全体像を確認する
お仏壇は、仏具やお位牌を並べてもらうと全体像がイメージしやすく、失敗することがありません。
そのため、お仏壇店ではご家庭の宗旨宗派を伝えて、必要なご本尊などを揃えてもらってください。
仏具の具足は陶磁器や金物など、材質や色柄がさまざまあるため、お部屋の雰囲気に合わせて、お好みのコーディネートを比較検討することがおすすめです。
なお、仏具に関しては「仏具の種類や正しい飾り方とは」の記事で詳しくご紹介していますので、ぜひ参考になさってください。
⑤ お仏壇・仏具・お位牌の見積取得をする
お仏壇を購入する際は、必要な仏具やお位牌の彫刻代まで、すべて含んだ金額での見積を依頼し、配送料や設置料についても確認してください。
また、お仏壇や仏具に関しては、後々のお手入れ方法まで確認してください。不明点や疑問に感じることは積極的に確認しておくことがトラブル回避に繋がります。
失敗しないお仏壇店選びのポイント7つ
お仏壇店は実績があり、信頼のできる店舗を選ぶことが重要なため、次の7つのポイントに注目して、後々まで安心できるようにしましょう。
① お仏壇に材質・品質・原産国などを明瞭に表示して販売している。
② お仏壇に保証が付いている。
③ 100台以上展示しているなど、多くのお仏壇を比較検討できる。
④ お仏壇を配達するだけではなく安置して、仏具の設置まで対応してもらえる。
⑤ 購入後のお仏壇の修理やクリーニングなどのメンテナンスに対応している。
⑥ お仏壇以外にも仏事に関するご相談など、アフターフォローに対応している。
⑦ 買い替えなどで不要になったお仏壇を引き取って適切に処分してもらえる。
まとめ:お仏壇の必要性と準備方法【5つの手順とお仏壇店選びのポイント7つ】
お仏壇は高額と感じる方が多いと思いますが、実は2〜3万円からお求めいただけるのをご存知でしょうか。お墓に悩む方は、ご遺骨を収納できるお仏壇もあります。
お仏壇やお墓はご家庭によってさまざまな考え方やお悩みがあるため、最良なのは専門家へご相談いただくことです。
「ベルセレモニー本郷」隣接、『おぶつだんのおにし堂』では、仏壇・仏具に関するあらゆるご相談を承っていますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。
住所:藤岡市藤岡2431
電話 : 0274-24-4111
店内では多数(約160台)のお仏壇を展示販売。数珠やお線香などの小物まで種類豊富に取り揃えていますので、お気軽にお立ち寄りいただければと思います。