葬儀の知恵袋(コラム)
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2023年4月30日(日)
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家族葬とは?参列人数や流れ、メリット・デメリットを解説
家族葬とは、主に家族や親族、親しい友人など限られた参列者で行われるお葬式のことです。
家族葬とは、コロナ禍以前に比べ「葬儀のスタンダード」ともいえる状況になっていますが、実情がわからないまま選択してしまうと、後悔が残ったり、大変な思いをする可能性があります。
今回は、メリット・デメリットもお話します。
家族葬とは?一般葬とは何が違うの?
厳密な定義はありませんが、主に家族や親族、親しい友人など限られた参列者で行われるお葬式を「家族葬」といいます。多くの場合、事前に広く周知することはせず、故人と関係の深い方を直接お招きするという形式がとられます。
家族葬が普及する以前に広く行われていた葬儀を「一般葬」といいます。一般葬では新聞のお悔やみ欄や、町内会の回覧板などに葬儀の日時を掲載することで、多くの関係者に周知します。その結果、家族葬に比べて参列人数が多く、大規模な葬儀となる傾向にあります。
家族葬のメリット・デメリット
家族葬には以下のようなメリットやデメリットがあります。家族葬を検討する場合、メリットとデメリットについて理解しておくことをおすすめします。
<メリット>
①参列者への気遣いや対応の負担が軽い
一般的に家族葬は、故人と関係性の深い方のみが参列します。一般葬に比べて参列人数が少ないことで対応が減る上、気心が知れている人のみの参列となるケースが多く、心の負担が軽減される可能性があります。
②参列人数を予測しやすい
誰が来るのかわからない一般葬では参列人数の予測も難しくなります。お招きした人だけが参列する家族葬では、必然的に人数の予測がたてやすくなるため、返礼品や食事の数も予想しやすくなります。
③形式にとらわれない葬儀を行いやすい
参列人数が少ないことや、気心が知れている人だけが参列することは、形式にしばられない自由な葬儀を行いやすいということに繋がります。伝統や格式にとらわれない葬儀を希望する方に適した葬儀形式といえるでしょう。
<デメリット>
①最後のお別れができない人が増える
参列者が限られるため、広く故人を偲ぶ機会が制限されます。交友関係が広い人や現役で仕事をしていた人が亡くなると、多くの人が参列を希望する可能性があるため注意が必要となります。
②招く範囲の選定が難しい
家族葬では 招く人と招かない人を決める必要があります。「あの人は呼ばれたのにどうして私は呼ばれなかったのか」「私よりあの人を呼ぶべきなのではないか」などと揉め事にならないよう、お声がけする範囲について検討することをおすすめします。
③多くの人が自宅弔問に来る可能性がある
家族葬に招かれない人は参列することができないため、葬儀終了後に自宅にお参りに来る人が増える傾向にあります。特に交友関係が広い人が亡くなった場合はその可能性が高くなることを覚えておきましょう。
家族葬のメリットとデメリットを総合的に考慮し、故人や遺族の意向なども踏まえて、最適な葬儀の形を選ぶことが大切です。また、家族葬が適切であると判断した場合でも、後日、故人を偲ぶ会やお別れの会を開くことで、より多くの人々と故人を偲び、つながりを維持することも可能です。
家族葬の流れ
家族葬はどのような流れで行われるのでしょうか。ここでは家族葬の流れについてご紹介します。
葬儀の準備
家族葬を行う際には、まず葬儀社と打ち合わせを行い、故人の遺志や家族の意向に合った葬儀の内容を決定します。日程を調整し、葬儀に招く方々へ連絡します。
通夜
家族葬のお通夜は少なければ数名、多ければ50名以上が参列します。一般葬に比べて規模が小さい家族葬は、家族葬専用ホールで行われることが多くなっています。
数名程度の参列者であれば、自宅葬も可能です。近年ではお通夜を行わない一日葬も増加していますが、一日葬を認めていない宗教者も存在します。
葬儀・告別式
故人の遺志や家族の意向に基づいて、葬儀・告別式を行います。仏式葬儀では読経や引導、焼香、弔辞、弔電披露などが行われますが、数名の家族葬では多くの場合、弔辞や弔電披露は行いません。無宗教の葬儀では献花や献奏、思い出動画の上映などが行われる場合もあります。
出棺・火葬場への移動
葬儀終了後、故人と近しい間柄の参列者が同行し、火葬場へ移動します。
火葬・収骨
告別室や火葬炉の前で最後のお別れをした後、火葬が行われます。利用する施設によって火葬の時間は異なりますが、おおよそ1時間半〜2時間ほどで収骨となります。
還骨法要
収骨後は葬儀会場に戻り、還骨法要を行います。宗教宗派、葬儀プランによっては行わない場合もあります。
家族葬の場合でも、流れ自体は一般的な葬儀と大きく変わるわけではありませんが、規模が小さい家族葬は家庭的な雰囲気で行われることが特徴的です。
家族葬を行う際の注意点
「最近はみんな家族葬をしているから、うちも家族葬にしたけれど、想像と違って満足できなかった」ということにならないよう、ここでは家族葬の注意点をご紹介します。
適切な規模の会場を選ぶ
近年家族葬では小規模なホールを選ぶ人が多くなっていますが、10名程度の参列者に適した会場に20名の参列者が来てしまうと、施設が整っていないため落ち着かない雰囲気になったり、窮屈な思いをしたりする可能性があります。反対に、少ない参列者で大きな会場を使用することで、寂しさを感じることもあるでしょう。最後のお別れに後悔を残さないためにも、参列人数に適した会場を選びましょう。
招く人の選び方に配慮する
家族葬では参列者が限られるため、お招きする人を慎重に選ぶ必要があります。故人との関係性や家族とのつながりを考慮しながら、参列者を決定しましょう。
香典収入が少ないことを理解しておく
参列者が多い一般葬に比べると、家族葬における香典収入は少ない傾向にあります。少ない香典でも無理なく行うことができるよう、予算を設定することをおすすめします。
家族葬のマナー
家族葬に参列する場合、どのようなマナーがあるのでしょうか?本項では家族葬に参列する際のマナーをご紹介します。
服装
家族葬に参列する場合も、一般的な葬儀と同様に喪服を着用します。男性は黒のスーツに白いシャツ、黒のネクタイ、黒の靴を着用しましょう。女性は黒のワンピースやスーツ、黒のストッキング、黒の靴を選びます。
香典
一般的な葬儀と同じく、家族葬に参列する際も香典を持参します。金額についても、一般的な葬儀と同様の相場が適用されます。ただし、喪主が香典の受け取りを辞退する場合もあります。その際は無理にお渡しすることは避けましょう。金額や表書きなど香典のマナーについて詳しくはこちらをご覧ください。
時間厳守
葬儀に遅れることはマナー違反となります。家族葬であっても、時間に遅れずに参列しましょう。葬儀の開始時間よりも少し早めに到着して、落ち着いた状態で葬儀に臨むことが大切です。
まとめ
・家族、親族、親しい友人など、限られた参列者で行われる葬儀を家族葬といいます。
・家族葬には「参列者への気遣いや対応の負担が軽い」「参列人数を予測しやすい」などのメリットがある一方、
「最後のお別れができない人が増える」「招く範囲の選定が難しい」などのデメリットがあります。
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