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2023年10月18日(水)
- ひとりごと
お葬式というコミュニティ
こんにちは。
一級葬祭ディレクターの林直哉です。
先日、地域の環境美化活動に参加してきました。私の地区では、年に2回環境美化活動として、そこに住んでいる方たちが集まって
割り振られた場所のごみ拾い活動をしています。
活動時間は朝8時からです。清掃の格好をして集合場所に行くと、自分の家の班の方たちが集まっていました。私の班は15件からなる大所帯です。
まだ全員揃わないうちは、久しぶりに集合した近所のみなさんとお話をしています。
そのときに、ある奥様達の会話が聞こえてきました。
「久しぶりよね~。最近顔を合わせてなかったものね~!」
「ほーんと、久しぶりね。どのくらいたったのかしら!
「コロナだったものね~!」
こんな会話でした。コロナの日々から日常にもどってきてみんな笑顔でした。
会話の中で耳に留まった言葉がありました。
「最近、お葬式行かなくなったものねー!」
「ほんとね! 行ったとしてもすぐ焼香して帰っちゃうから他の人に会わないものね」
「ああいう行事(お葬式)って貴重だったんだねー!」
こんな会話でした。私はこの言葉を聞いてハッとしました。
以前、お葬式の意味を考えたりしている時期に、
”お葬式はコミュニティを作る” 効果がある
と感じていました。それが目的ではありませんが、そういう側面もあるということです。
地元のある浄土真宗の住職が次のようにおっしゃっていました。
「お葬式や法事は、故人様が会わせてくれたご縁でもあるのですよ」と。
お葬式があるからあつまる兄弟・親族。
お葬式は大変なことではありますが、
その後に続く法事というタイミングは1年後(一周忌)、2年後(三回忌)、6年後(七回忌)・・・。
そのほかにも、毎年のお盆や彼岸という行事。
親戚や離れて暮らす子供たちが帰ってくるタイミングを作ってくれています。それは故人様が与えてくれたご縁。
すごく感慨深いものがありますね(^^)
お盆の時にも同じ言葉を申し上げましたが、先祖を大切にする日本の良き文化です。
それは家族を大切にするということと同じです。亡くなったら家族でなくなるわけではありませんからね。
お葬式がつくるコミュニティという視点は、こんな現代だからこそ、貴重な機会としてとらえていこうと思いました。
そしてそのタイミングが少しでも良き思い出となるような場面となるよう専門業者として実践していきます。
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